健康経営への取組みとその成果
健康経営目標(重要課題)
「企業の持続的成長」のため「ワークライフバランスのとれた『命』と『健康』を守る会社」
健康事業所宣言
“社員が心身ともに元気に働ける事業所を目指して、健康づくりに取り込むことを宣言します。”
健康経営推進責任者
代表取締役社長 小西 啓太
大旺新洋は、建設業の社会的使命(社会資本整備・災害復旧等)を果たすことや、
担い手不足・高齢化・長時間労働等の諸課題を鑑み、2016年から社員・経営者が一丸となって、
経営目標である「ワークライフバランスの取れた命と健康を守る会社」を実現させるべく、健康経営に取り組んでいます。
その継続的な取組みが評価され、健康経営優良法人・大規模法人部門に認定されています。
また、社員の健康増進のための取組みが評価され、スポーツの実施に向けた積極的な取組みを行う企業として「スポーツエールカンパニー」にも認定されています。
健康経営推進体制
大旺新洋は、社長自らが健康経営推進責任者となり、健康経営推進室に常勤保健師を配置し、社員とのコミュニケーションを重視して、関連部署・組織との連携・協議を図りながら健康経営を推進しています。
健康課題を解決するための健康経営戦略
大旺新洋は、「健康経営で解決したい健康課題」として、企業の持続的成長のために、
と掲げ、健康経営を推進するにあたっては、資源を適切に配分し、 その効果を高めるためにも「健康経営戦略マップ」を図示するとともに健康経営全体及び健康投資の効果を定期的に確認し、 PDCAサイクルを意識した健康経営の実践を心がけています。
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大旺新洋の健康課題と取組成果
社員の健康は企業パフォーマンスに直結するものです。
しかしながら、建設業の現場勤務は、勤務時間が深夜・早朝に及ぶことも多く、自宅を離れ単身で遠隔地勤務することも多いことから、生活習慣や食生活が不規則となり、生活習慣病予備軍が多数潜在化しています。
大旺新洋では、潜在化した生活習慣病予備軍を顕在化させるために、健診受診を徹底し分析した結果、①肥満 ②脂質異常 ③肝機能障害の項目について特に有所見者率が高いことが判明しました。
社員に長く働いてもらい、顧客サービスを維持・向上させるためには社員の健康維持が不可欠であります。
そのため、適切な時間に健康的な食事を摂取したり、飲酒量を控え適度な運動を取り入れることを会社としてサポートしています。
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【健康関連の最終的な目標指標】
Ⅰ.生活習慣病関連リスク指標
・メタボリックシンドローム発症率(肥満者率)
遷移 | 目標 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2026年 | |
肥満度(BMI25以上) | 51.2% | 51.0% | 49.7% | 50.0% | 集計中 | - | 40.0% |
※保険組合事業所分析資料による
Ⅱ.生産性関連指標
・プレゼンティーイズム、アブセンティーイズム
・エンゲージメント指数
遷移 | 目標 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2026年 | |
プレゼンティーイズム | - | 56.0点 | 63.4点 | 65.5点 | 62.4点 | 65.2点 | 60点以上 |
アブセンティーイズム | 1.1日 | 0.7日 | 1.9日 | 2.3日 | 1.8日 | - | 2.0日以下 |
ワーク・エンゲイジメント | - | 48.0PT | 48.0PT | 49.4PT | 49.3PT | 49.1PT | 50PT以上 |
※プレゼンティーイズムとは就業しているが健康上の問題により生産性が低下している状態を指します。
WHO-HPQの絶対的プレゼンティーズム(0~100点)を用いた従業員調査により算出。
2024年:回答率93.3% 分析人数392名 対象期間2024.7.1~7.31
※アブセンティーイズムとは病気により仕事を休業、欠勤している状態を指します。
私傷病休職発令者の延べ休職日数の全従業員平均により算出。
2023年算出期間:2023.7.1~2024.6.30
※ワーク・エンゲイジメントとは従業員が仕事に対してポジティブな感情を持ち、充実している状態を指します。
委託先のストレスチェックによる全社平均のエンゲージメント項目偏差値により算出。
2024年:回答率95.2% 分析人数400名 対象期間2024.7.1~7.31
Ⅲ.施策実施結果指標
・休職者数・離職率・高ストレス者率
遷移 | 目標 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2026年 | |
傷病による休職人数(正社員) | 8名 | 3名 | 5名 | 5名 | 5名 | - | 5名以下 |
離職人数 (離職率) |
14名 (3.3%) |
19名 (4.4%) |
20名 (4.7%) |
23名 (5.1%) |
19名 (4.0%) |
- | 5.0%以下 |
高ストレス者率 | 6.3% | 3.4% | 5.4% | 4.8% | 4.5% | - | 5.0%未満 |
※7~6月の一年間より算出
離職人数:総離職人数
離職率:総離職人数÷事業年度末総従業員数
健康経営 取組み施策の変遷
【三つの大きな柱を基本に取組みを開始】
(1)健診受診勧奨・・・目的:社員の健康課題の把握のため
〇健康診断の受診勧奨し、2016年から100%の受診率を継続すること。
〇夜間作業該当部署は全員年2回の健診を義務化。
〇年齢問わず全社員を対象に人間ドック受診者への補助。(個人負担額2万5千円迄)
〇一般健診に、特定健診の受診を促すためHa1c項目を追加。
〇一般健診に、社員からの要望により大腸がん等の早期発見のため便潜血検査を追加。
〇「がん対策推進企業アクション」にパートナー企業登録し、がん健診受診推進・予防に積極的に取組む。
〇自社開発ソフトにより、健診結果から二次受診結果までを一括管理。健診データの「見える化」を実現。
(2)検査・治療勧奨・・・目的:有所見者の悪化防止のため
〇産業医と連携し、健診受診者全員に、健診結果に基づく「就労判定結果」を通知。
〇健診結果の有所見者には、産業医の指示書に基づき再診・治療等の勧奨を実施
〇自社保健師による特定保健指導を保険組合と協働して実施。
〇月60時間超の長時間労働者に対し、医師面談の意思確認と面談調整を実施。
〇ストレスチェックの集団分析結果に基づく改善対応を実施。
〇復職に向けたリハビリ出勤制度を導入し、治療と仕事の両立支援を実施。
(3)健康増進策実施・・・目的:社員の健康意識の向上のため
〇港湾作業船舶従事者に対し、保険組合保健師・栄養士による指導を実施
〇飲料自販機にカロリー表示・特保茶導入
〇野菜摂取充足度を測定する『ベジチェック』を実施
〇朝礼時ラジオ体操実施
〇日本健康運動士による運動研修実施
〇クラブ活動・マラソン大会参加支援 → 「スポーツエールカンパニー」認定
〇フィットネスクラブ 法人契約
〇日本禁煙学会理事による禁煙研修実施
〇屋内禁煙スペースの使用時間を制限
〇卒煙・減煙サポート施策を実施
〇保険組合が試験的に行う禁煙プログラム「どけんぽ限定!禁煙チャレンジ」に参加(5名限定)
〇ゆとりあるオフィス環境づくり → 「四国ニューオフィス奨励賞」受賞
〇「ノー残業デー」の設定
〇年次有給休暇取得の促進
〇新型コロナウィルス対策
〇インフルエンザ集団予防接種
主な健康経営指標と実績
定期健康診断受診率
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
100.0% | 100.0% | 100.0% | 99.5% | 100.0% | 100.0% |
集計期間 1月~12月
人間ドック受診率(40歳以上)
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
40.4% | 42.4% | 46.2% | 49.0% | 49.7% | 80.0% |
集計期間 1月~12月
※人間ドックの受診率=人間ドック受診者÷40歳以上の従業員数
定期健診後の精密検査受診率
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
32.1% | 35.1% | 46.8% | 37.3% | 39.1% | 80.0% |
集計期間 1月~12月
※医師より「要再検査」「要精密検査」との指示が出た者の中で、検査を受けた者の割合
特定保健指導実施率
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
28.3% | 27.6% | 28.8% | 18.1% | 集計中 | 80.0% |
集計期間 4月~3月
※40歳以上で生活習慣病予防・改善のための特定保健指導が必要な者に対して指導を行った割合
※保険組合事業所分析資料による
人間ドック補助施策の年間補助額
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|---|
2,200千円 | 2,420千円 | 2,600千円 | 2,836千円 | 2,858千円 |
集計期間 7月~6月
ヘルスリテラシー状況
(Kencom加入人数)
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
33名 (7.8%) |
41名 (9.8%) |
53名 (10.6%) |
50名 (9.8%) |
47名 (11.2%) |
50.0%以上 |
集計期間 4月~3月
※ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する情報を入手し活用することを言います。
弊社では保険組合が提供するアプリ「Kencom」に登録することで健康診断の結果、健康情報等を見ることができます。
月平均残業時間(休日出勤時間を含む)
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
43時間 | 46時間 | 46時間 | 42時間 | 35時間 | 30時間 |
集計期間 7月~6月
年次有給休暇取得日数
(取得率)
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
8日 (43.4%) |
9日 (44.2%) |
10日 (54.1%) |
11.4日 (62.9%) |
10日 (54.1%) |
70.0%以上 |
集計期間 7月~6月
ストレスチェック受検率
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 目標指数 |
---|---|---|---|---|---|
93.8% | 91.5% | 87.0% | 93.6% | 95.2% | 100.0% |
毎年7月に実施
保険組合 事業所健康分析資料
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大旺新洋では、保険組合とのコラボヘルス事業を通じ、社員の健康数値(健診・調査結果)を把握し、これを分析して改善策を実施し、その効果を検証するPDCAサイクルを粘り強く繰り返すことで、社員の健康保持・増進に努めています。
健康経営の方向性
「社員の健康は社員自身の幸せ。家族の幸せ。会社の幸せ。ひいては会社の力。」
大旺新洋は、2016年度から健康経営に取り組みを開始しましたが、健診結果の数値に劇的な改善成果は残念ながら現れていません。このことから、健康経営の取組みは、短期間で成果が容易に現われるものではなく、長期的な視野に立って成果に結びつける必要があるものと考えています。
今後は、各社員のヘルスリテラシーの向上を図り、ワークエンゲイジメントの向上につなげることで、健康経営課題である「企業の持続的な成長」への課題解決を図ります。
※大旺新洋は、取組成果を見極める指標として、全国土木建築国民健康保険が集計する「事業所健康度ランキング」を活用し、ランキング向上に努めます。
【全国土木建築国民健康保険組合 事業所健康度ランキング】
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
---|---|---|---|---|
82位/91社 (810Pt) |
83位/94社 (823Pt) |
73位/94社 (776Pt) |
73位/95社 (770Pt) |
91位/99社 (901Pt) |
※総合ランキング(順位・総合Pt)
※組合加入の大規模法人ランキング
また、自社の社員・家族に留まらず、保険者等とのパートナーシップを強化し、協力会社等への健康経営の周知啓蒙・支援することに努めてまいります。
※パートナーシップ構築宣言を策定・公表いたしました。
健康経営関連認定等
健康経営優良法人(大規模法人部門)
スポーツエールカンパニー
健康事業所宣言証明書(全国土木)
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その他
〇「がん対策推進企業アクション」パートナー企業登録
〇「パートナーシップ構築宣言」登録
今般、当社は、取引先をはじめとする関連事業者の皆様との新たな共存共栄関係の構築に向けて、「パートナーシップ構築宣言」を作成し、公益財団法人全国中小企業振興機関協会が運営するポータルサイトに公表しました。
「パートナーシップ構築宣言」とは、企業規模の大小に関わらず、企業が「発注者」の立場で自社の取引方針を宣言する取り組みです。 企業は「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携」「振興基準の遵守」に重点的に取り組むことを宣言するものです。(2021年10月1日)
※クリックでPDFを表示
〇「高知県ワークライフバランス推進企業認証」(次世代育成支援・介護支援・年次有給休暇の取得促進・女性の活躍推進・健康経営)
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〇「高知県高血圧対策サポーター企業」
〇「四国ニューオフィス奨励賞」
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取組紹介
船舶社員に対する保険組合保健師の指導風景
長期間船上で勤務する船舶社員に対して、毎年保健師・管理栄養士の指導を行います。
共走部・龍馬マラソン
スポーツイベントへの参加状況:高知龍馬マラソン
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|---|---|---|
63名 | 93名 | 未開催 | 未開催 | 35名 | 60名 |
スポーツイベントへの参加状況:三浦国際市民マラソン
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|---|---|---|
9名 | 未開催 | 未開催 | 3名 | 3名 | 1名 |
ボランティア活動
運動習慣定着に向けたクラブ活動や、年に一度、富士山の清掃登山などのボランティア活動も行っています。
社員研修・健康講話
あなたの「チカラ」が会社の「チカラ」
~「健康経営」でチャンスを掴み取れ~
開催日・開催地
2017.7.14 東京
講師
全国土木建築健康保険組合
保健師 吉永朋美様
参加人数
54名
開催日・開催地
2017.7.21 高知
講師
全国土木建築健康保険組合
保健師 木内里美様
参加人数
187名
会社の成長につなげる働き方改革
~「健康経営優良法人2018」取得により大きく前進~
開催日・開催地
2018.7.12 東京
講師
全国土木建築健康保険組合
保健師 吉永朋美様
参加人数
66名
開催日・開催地
2018.7.18 高知
講師
全国土木建築健康保険組合
保健師 木内里美様
参加人数
183名
どう取り組む!あなたの「健康改革」!
~最適な運動のコツを実践!いつもの自分にプラス10~
開催日・開催地
2019.7.11 東京
講師
全国土木建築健康保険組合
保健師 芦川真名美様
日本運動指導士会
講師 谷けいじ様
参加人数
51名
開催日・開催地
2019.7.18 高知
講師
全国土木建築健康保険組合
保健師 木内里美様
日本運動指導士会
講師 阿部純也様
参加人数
196名
戦術的な健康経営は「あなたが主役!」
~5年間の軌跡と今後の取組へのヒント~
開催日・開催地
2024.7.4 東京
講師
全国土木建築国民健康保険組合
保健師 足立禎子様
参加人数
57名
開催日・開催地
2024.7.17 高知
講師
全国土木建築国民健康保険組合
保健師 木内里美様
参加人数
194名
女性特有の健康課題対策セミナー
開催日・開催地
2022.9.28 高知(各支店Web会議)
講師
大旺新洋 山﨑保健師
参加人数
28名
満足度アンケート(回答者22名)
大変満足 | 満足 | 普通 | やや不満足 | 不満足 |
---|---|---|---|---|
45.5% | 50.0% | 4.5% | 0.0% | 0.0% |
開催日・開催地
2023.8.30 高知(各支店Web会議)
講師
大旺新洋 神岡保健師
参加人数
28名
満足度アンケート
大変満足 | 満足 | 普通 | やや不満足 | 不満足 |
---|---|---|---|---|
60% | 25% | 10% | 0% | 5% |
開催日・開催地
2024.8.28 高知(各支店Web会議)
講師
大旺新洋 神岡保健師
参加人数
25名
満足度アンケート
大変満足 | 満足 | 普通 | やや不満足 | 不満足 |
---|---|---|---|---|
50% | 35% | 15% | 0% | 0% |
ハラスメント防止研修
開催日・開催地
2023.7.6 東京
講師
公益財団法人21世紀職業財団
客員講師 松好登紀子様
参加人数
63名
職場におけるハラスメント防止
開催日・開催地
2023.7.12 高知
講師
高知産業保健総合支援センター
産業保健相談員 槇本宏子様
参加人数
185名
女性特有の健康課題対策セミナー
開催日・開催地
2023.8.30 高知(各支店Web会議)
講師
神岡由季様
参加人数
28名
カロリー表示自販機
健康講話の実施や自動販売機のカロリー表示などで健康への意識を高める取組みや、メンタルヘルスケアの資格取得推奨、コミュニケーション促進のための社員旅行の実施といった取組みも行っています。
べジチェック